海外の一流大学・企業と共同研究プロジェクトを推進
京都から世界発信するイノベーションのハブ大学
独自の世界展開が注目される京都工芸繊維大学。特にデザインや産業界と連携したイノベーション分野に強い理系大学として特色のある取り組みを次々に打ち出しています。
文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援(SGU)事業にも採択された同学による、最新の教育グローバル化へのお取組みについて、古山正雄学長(以下、敬称略)にお話を伺いました。
Q:教育のグローバル化というテーマにおいて、貴学全体としてどのような事業を展開されていますか?
古山:グローバル化の拠点となることを目指した取組であるCOG(Center of Globalization)事業を展開しています。「国際的高度専門技術者育成」を見据えた大学改革、支援体制を充実させています。
具体的には、留学しやすいクォーター制を導入し、夏休み前後の時間を有効活用できるようメリハリのある年次計画をしいています。
また、学部(1~3年)、修士(M0,M1,M2年)、博士(D1,D2,D3年)の3×3グローバルコースを設け、早期に実践的な学びに取り組む体制を目指しています。
Q:学部生、院生と異なるステージの学生に、どのような留学の機会を提供されていますか?
古山:学部生に対してはまず礎となる英語力強化を支援しており、TOEICを全員に受験させています。また、春休みや夏休みにはリーズ大学付属語学センター(イギリス)やクイーンズランド大学付属語学学校(オーストラリア)での短期英語研修などを実施しています。20か国以上から60大学以上の協定校との交換留学プログラムを提供しており、いずれも単位を付与しています。
大学院生以上が対象となる「グローバルインターンシップ」は本学の卒業生同窓会からの海外インターンシップ支援寄附金と国際交流奨励基金を活用し、海外企業や研究機関等で実践的なプロジェクトに関わることができる人気のプログラムです。
Q:グローバルインターンシップを卒業生が支えるのは素晴らしいですね。
実践的な海外経験を積んだ人材に対する、産業界からのニーズは高まる一方なのでとても有意義な制度です。
古山:さらに実践的な取り組みとして、学生チームがKYOTO Design Lab(以下D-lab)というプラットフォームに参画し、グローバルな共同研究室、オープンラボで多様なプロジェクトを展開しています。
D-labとは京都工芸繊維大学が文部科学省の大学機能強化事業のもとで社会的課題の発見と解決に取り組む、建築学とデザイン学を中心とした中核組織です。D-labを拠点に海外の大学から継続的に研究ユニットを誘致しての共同研究やワークショップを開催、タイのチェンマイ大学とのジョイントデグリープログラムの実施等を通じて、大学の国際化を推進しています。
Q:オープンラボにおけるプロジェクトは、具体的にどのような内容なのでしょう。
古山:例えば、ME310というグローバルイノベーションプログラムのひとつとして、ヤンマーとの共同研究で周囲の環境に配慮した農薬散布機器を開発したり、デンマーク王立芸術アカデミーとの共同プロジェクトで京町家と北欧デザインの関係性を研究したりしました。 京都から世界にイノベーションを発信することを目指して、卓越した構想力と突破力を備えたTech Leaderを輩出することを目指しています。そのためにも、本学の教職員は民間出身、外国人、他大学出身者を積極的に導入し、多様化しています。
Q::まさに世界の第一線に身を投じるチャンスがあるということで、グローバル教育の最前線を行かれていますね。今後の展開について教えてください。
古山:先日、地元の嵯峨野高校を訪問しました。同校はスーパーサイエンスハイスクールの指定を受け、3年間一貫の理数コース「自然科学系統専修コース」などを併設するなど、生徒達のレベルが高くて驚きました。シンガポールなど東南アジアの国々と交流し現地の学生と切磋琢磨したり、大学・企業の研究室を訪問し、実験・実習を行ったりしていて、大変感銘を受けました。大学も負けていられない、一層充実したグローバル教育を展開していきたいと考えています。
Q:今日は貴重なお話をありがとうございました。