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トップ > 企業の人事に聞く > vol12.株式会社さなる

企業の人事に聞く 企業の人事担当に聞く、グローバル時代に求められる人材像

株式会社さなる取締役佐藤英 様

「学力を以って社会に貢献する人材の育成」
という我々の教育理念を世界に広める

Q:御社の事業についてお聞かせください

佐藤:株式会社さなるでは現在、佐鳴予備校、九大進学ゼミ、三島進学ゼミナール、啓明舎の4つの学習塾を運営しています。グループの総教室数は300、生徒数は約4万8千名です。さなるは小学1年生~高校3年生までの「小中高一貫教育」を行っております。年々多様化・細分化するニーズに対応できるよう、集団指導・個別指導・映像授業とさまざまな形態で学習サービスを提供しています。
また自社開発の映像授業システム「@will」は弊社以外にも、全国で1,200以上の教場でご利用頂いています。最近では生徒たちにタブレット端末を無償貸与し、家庭学習や教室での学習に活用しています。生徒たちの確実な学力向上の役に立つタブレットを目指し、日々新たなコンテンツを開発し続けています。

Q:グローバル化の潮流の中で日本はどうやって生き残っていくのでしょうか。

佐藤:このまま日本の少子化が進めば、日本は世界に向けて少数精鋭で国としての価値をアピールしていかなければなりません。そのために必要な能力を子どもたちが身につけるためには、やはり良質な教育を私たち大人が提供することが必要であると、私は考えています。
私は大学院を修了するまでにイギリスとフランスに合計5年ほど留学していました。いわゆる日本式の教育を受けていたことや大学で学んだ専門的な知識に随分と助けられ、まさに「学問は身を助ける」経験をしました。ですから工学部の博士課程を修了した際、「学問の道を究める」「企業で研究者になる」などの道もあった中で、授業を通して海外の生徒に夢を持たせ、挑戦する心を養うことができる教育の道に進むことを決めました。
日本人として誇りを持って世界と対等に接することができる人材こそグローバル化する世界の中で日本の存在価値を生みますし、またそういった人材を育てることが弊社に課せられた責務だと思います。

理系の学生ほど外国語、特に英語の習得が必要

Q:ご自身の留学経験について教えてください。

佐藤:私は修士課程で1年間イギリスに研究留学し、博士課程でフランスの大学院へ進学して4年間過ごしました。
元々海外には興味があったものの、英語の実力はTOEIC300点に届くか届かないか程度でした。それでも修士課程に進んで研究をするうちに国際学会などに参加するようになり、語学留学ではなく研究留学を志望するようになりました。そして日本で行っていた研究を深めるためにイギリスに交換留学をすることを決めました。(留学によって英語に触れる機会が格段に増え、TOEICは最終的に900点を獲得しました)。
実際にイギリスへ留学すると留学前に持っていたイメージとの大きな違いに驚きました。イギリスのラボなので白人ばかりかと思いきや、教授はイラン人、ラボの学生にはナイジェリア人や中国人もおり、今日でいうところのダイバーシティを目の当たりにしました。最初は戸惑うことも多かったですが、次第に打ち解け、文化や考え方の違いに対し、寛容になっていきました。フランスでは西アフリカ諸国やマダガスカル、アジアの方々と同じ釜の飯を食う仲になりました。
フランスには仕事のオンとオフをしっかり分ける文化があります。私の所属していたラボはバカンスを1ヶ月以上くれたので、留学中は研究以外にも様々な経験ができました。フランス人は自国の文化に対する誇りが強く、自国語を使うことにこだわりを持っています。当時私は、ヨーロッパの人々は英語が話せると思っていたため、英語が通じずにかなり苦労しました。
2つの国への留学を通して、日本と外国との違いだけでなく、外国同士の違いも体感しました。たとえばイギリスとフランスは隣の国ですが、当然文化的には違いが見られます。仕事に対する感覚はイギリスのほうがフランスより日本寄りだと感じましたが、フランスの方が日本に対して好意的な方が多かった印象があります。それぞれの国の文化を肌で感じられたのは、研究留学をしたおかげです。語学ができないからといって留学を諦めず研究留学に挑戦したのは、今から思えば正解でした。

Q:学生へのメッセージをお願いします。

佐藤:学生のうちに留学することで、自身の視野を広げ、多様な価値観を認めることができるようになります。それは皆さんの人生において大きな財産となります。私は5年間の留学から帰ってきて、日本には基本的に同じ階級、同じ志向の人々しかいないことを不思議に思いました。
逆に日本の教育水準は高いため、日本人なら当たり前にできること、知っていることが海外の方には意外とできなかったり、知らなかったりすることも多くあり、重宝されることもあります。
また、理系の学生ほど外国語、特に英語の習得が必要だと考えています。大学3、4年にもなれば卒業研究を始めるかと思いますが、その際に前提知識として先行研究の論文を読まなければなりませんし、そのほとんどは英語で書かれています。また、国際学会等でプレゼンテーションする機会も増えるでしょう。その時に必要になってくるのはやはり英語のスピーチ力。発表が終わったとしても待っているのは海外の先生、学生からの質問です。大変だと思うかもしれませんが、そこで自分の研究が認められ、成功を収めたときの満足感、充足感は何物にも代えがたい貴重な経験です。

将来的には東南アジアを中心として、世界各国に佐鳴予備校を開いていく。

Q:今後は海外での事業も展開されるそうですね。

佐藤:これまで弊社は日本国内のみで事業を展開してきましたが、弊社の教育は世界に通用するコンテンツだと考えており、海外進出のチャンスはずっと窺っていました。そして今年度ついに、タイ・バンコクに教室を開きました。まずは日本での佐鳴予備校と同じ教育を現地の日本人家庭向けに提供します。将来的には現地の子どもたちにも提供できるものにしたいです。
タイは都市部と地方の貧富の差がまだまだ日本に比べると激しい。しかし、経済の発展と共に中流階級が増えてきています。彼らの教育水準を上げることで国のさらなる発展につながります。また、タイで事業を行うことで佐鳴予備校が日本とタイの架け橋となり、またそこで育った子どもたちがまずは自身を豊かにし、いずれは両国を豊かにしてくれるようになることを願っています。
将来的には東南アジアを中心にして、世界各国に佐鳴予備校を開いていく。そして現地の発展を支える屋台骨になることができたら、教育に携わる企業としてグローバル企業になったと言えるのではないでしょうか。それが私の大目標です。

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